JapanColor認証制度

ISO準拠 ジャパンカラー枚葉印刷用2011について

 Japan Colorは、日本における印刷色の標準として、ISO/TC130国内委員会が中心になり、(社)日本印刷学会等の関係団体の協力の下に策定されてきました。これまでに、「Japan Color色再現印刷'97」、「Japan Color色再現印刷2001」、「新聞用ジャパンカラー:JCN2002」、「商業オフ輪用ジャパンカラー:JCW2003」等が順次策定されました。

 さらに、技術の変遷によりフィルム/PS版からCTPによる印刷が主流になるに伴い、「Japan Color色再現印刷2001」の改訂版として、「枚葉印刷用ジャパンカラー2007」が、(社)日本印刷学会により策定されました。

 日本で初めてのCTPを用いたデジタルワークフロー用Japan Colorとして制定された「枚葉印刷用ジャパンカラー2007」は、日本で使用されている主要な材料と、CTPカーブ設計によるドットゲイン量調節で満たすことのできる基準として作成されたものです。しかしながら、その普及が進む中で、国内で使用量の多い主要なインキで、ジャパンカラー2007の規格を満たすことが難しいとする意見が、印刷会社等から多数出されるようになりました。

 そのため、2010年7月に、ISO/TC-130国内委員会の傘下に、関係団体(日本印刷学会、印刷工業会、日本製紙連合会、インキ工業会、日本印刷産業機械工業会)からの委員による、以下2点を目的とした「ジャパンカラー検討委員会」が発足されました。

  • 現在の主要なインキ・用紙で再現可能で、かつ印刷発注者と印刷会社間の受入れ許容値を満たす基準になるように、枚葉印刷用ジャパンカラー 2007の最適化を進める。
  • 印刷の規格のあり方やコンセプトを徹底して話合い、プリプレスと印刷に相応しい管理項目と規格値を検討し、他のISO/TCやJWGと連携しながら、ISO提案を視野に日本発の国際標準を検討する。


 検討を進める中で、日本で使用量の多い主要なインキでは、シアンの値でジャパンカラー2007の規格を満たすことが難しいことが実証されました。この結果を受け、コート紙について新規格値を定めることとし、実証実験を重ね、「ISO準拠 ジャパンカラー枚葉印刷用2011(略称:Japan Color 2011)」として制定しました。

 本検討成果及び検討経緯について「ISO準拠 ジャパンカラー枚葉印刷用2011解説書」及び「ISO準拠 ジャパンカラー枚葉印刷用2011検討経緯報告書」として下記に公開します。

 なお、今回のジャパンカラー検討委員会では、コート紙(グロスコート紙)については改訂を実施しましたが、それ以外の用紙については改訂を実施していません。
グロスコート紙以外のアート紙・マットコート紙・上質紙については、改訂が行われるまで「枚葉印刷用ジャパンカラー2007」の規格で運用するものとします。



<L*a*b*-XYZ関係式について>

 ISO準拠 ジャパンカラー枚葉印刷用2011検討経緯報告書に参考資料として掲載したCIELAB値・三刺激値X,Y,Zからドットゲイン(トーンバリューインクリース)を算出するために用いるISO13655に掲載の計算式を変換し、簡単に計算できるようにしたシートを参考に公開します。
 なお、このドットゲインは、規格値として決定し、印刷現場で一般的に用いられているマーレーデービスの式から算出したドットゲインの値とは異なるので注意が必要です。詳しくは、検討経緯報告書をご覧下さい。

検討経緯報告書参考資料/L*a*b*-XYZ関係式(←クリックでダウンロード)

お問い合わせ先

一般社団法人日本印刷産業機械工業会 Japan Color 認証制度事務局
〒105-0011 東京都港区芝公園3丁目5番8号 機械振興会館4階
TEL.03-6809-1617 FAX.03-3434-0301